ある場所に、ぬいぐるみたちが住む不思議な国がありました。その国は「ぬいぐるみの国」と呼ばれ、色とりどりのぬいぐるみたちが平和に暮らしていました。国の中心には、大きな綿の木がそびえ立ち、その木がぬいぐるみたちに温かい綿を与えていました。
ある日、ぬいぐるみの国に新たな住人がやってきました。その名は「ミヨ」、小さな猫のぬいぐるみです。ミヨはこの国に来るまで、長い間、人間の世界で愛されていましたが、ある日を境に忘れ去られ、ひとりぼっちになってしまいました。それから彷徨い続け、ようやく見つけたのがこのぬいぐるみの国でした。
ミヨは最初、新しい環境に馴染めずにいましたが、ぬいぐるみの国の住人たちが温かく迎え入れてくれました。特に「シロ」という名の大きな熊のぬいぐるみが、ミヨの良き友達となりました。シロは昔、子供たちに囲まれて幸せな日々を送っていたことがあり、ミヨと似たような過去を持っていました。
ミヨとシロは、ぬいぐるみの国を一緒に探検するうちに、国を脅かす問題に気づきます。綿の木が枯れ始めていたのです。綿の木が枯れると、ぬいぐるみたちは綿を失い、その生命を維持できなくなってしまいます。
二人は綿の木を救うために、冒険に出ることを決意します。彼らは古い伝説をたどり、綿の木を再び生き返らせることができる「光の糸」を探し始めました。この糸は、ぬいぐるみの国の最も暗く、未知の場所に隠されていると言われていました。
冒険の道中、ミヨとシロは様々な困難に直面しますが、互いを支え合い、そして他のぬいぐるみたちの助けも借りながら、ついに光の糸を見つけ出します。光の糸を綿の木に巻きつけると、木は奇跡的に生き返り、再び温かい綿をぬいぐるみたちに提供し始めました。
ぬいぐるみの国は再び平和を取り戻し、ミヨとシロは英雄として称えられました。ミヨは新しい家と家族を得たことで心からの幸せを感じ、ぬいぐるみの国での生活を満喫し始めます。そしてシロとミヨの友情は、ぬいぐるみの国の住人たちにとって、希望と勇気の象徴となりました。
